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本当に必要!?メリットはある!?分散投資の意義

投資

「長期・積立・分散」は、資産運用の王道と言われています。「分散投資」は本当に必要なのでしょうか?答えは「必要です」。私の目指す長期投資には、「分散投資」は欠かせない考え方だと思います。今回は、大切な「分散投資」について考えていきたいと思います。

「分散投資」と「集中投資」について



まずは改めて、「分散投資」と「集中投資」について確認してみましょう。

分散投資とは、資産運用におけるリスクを減らす方法の一つです。分散投資には、資産の分散や地域の分散、時間の分散などがあります。資産の分散、地域の分散は購入する商品を分散する方法、時間の分散は購入する時期を分散する方法です。

集中投資とは、複数の資産に分散せず、限られた特定の資産に集中的に投資することを指します。保有する資産の数において、いくつまでが集中投資で、いくつ以上が分散投資といった線引きはありませんが、一般的には、一つもしくは少数の資産に資金を集中させることを指します。

集中投資は、運用成績が特定の資産の値動きに大きく左右されるため、ハイリスクハイリターンの運用方法と言われています。

 分散投資を行うべき人 

・減らさないことを重視したい人

分散投資は、リスクを低減する手法であり、どちらかといえば減らさないことを重視したい人に向いているといえます。「減らさないこと」を重視するならば、銀行預金で良いと思うかもしれませんが、銀行預金では、インフレによる物価上昇などによって、価値が目減りしてしまう可能性があります。インフレに負けないくらいのリターンは欲しいという人に向いていると言えます。

・長い時間をかけて資産を安定的に形成したい人

資産運用においてリスクとリターンはトレードオフ(=両立できない)の関係にあるため、リスクを低減する分散投資は、リターンも低くしてしまいます。市場の状況によっては、分散投資でも短期間で大きなリターンを得られることもあるが、基本的には「長い時間をかけて資産を安定的に形成したい人」に向いていると言えます。

 集中投資を行うべき人 

・短期間で大きな資産を築きたい人

リスクとリターンはトレードオフ(=両立できない)の関係にあるため、リターンを最大化したければ大きなリスクを覚悟する必要があります。例えばTOPIXに連動しているインデックスファンドと、いわゆるテンバガー(=価値が10倍以上になる)候補銘柄に投資をする場合では、期待されるリターンも想定されるリスクも大きく異なります。短期的に大きなリターンをあげたい場合は、それ相応のリスクを背負う必要があります。

・銘柄選択に自信がある人

上記の例でいうと、TOPIXに連動しているインデックスファンドは、東京証券取引所に上場している株式に幅広く分散できる優れた金融商品です。しかし、銘柄選択に自信があれば、わざわざTOPIXに投資をせず、今後、より株価が上昇しそうな銘柄にのみ集中投資をした方がリターンが大きくなる可能性が高くなるといえます。

分散投資の意義

 1位になる資産は当てられない 

出典:年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)HP

上の表で分かる通り、1つの資産が5年以上1位であり続けたことはありません。また、「4資産分散」以外では、すべての資産で1位にも5位にもなっています。毎年、順位表の1位の資産クラスを当て続けることができるならば、とても大きな運用益が得られるでしょう。しかし、毎年値上がりの大きい資産クラスを当て続けることは困難です。 一方、国内債券、国内株式、外国債券、外国株式という、主要な4資産に分散投資した結果はどうなったでしょうか。4資産に25%ずつ投資したポートフォリオでは、1位になることはなかったものの、5位になることもありませんでした。大きな損失を避けるためには、さまざまな資産に分散投資することが重要になります。

 リスクとリターンのバランスが良くなる 

相関の低い資産同⼠を組み合わせて分散投資をした場合、リスクとリターンのバランスが良くなることが期待できます。国内株式にのみ投資した場合、リターン(利益・損失)にばらつきがあります。一方、株式・債券、国内・海外など、投資対象を分散させることで、リターン(利益・損失)の平準化が期待できます。分散投資によりポートフォリオの期待収益率(リターン)は組入資産の期待収益率の加重平均になりますが、相関の低い資産同士(株式と債券等)を組み合わせることにより、ポートフォリオの標準偏差(リスク)は、一般的に組入資産の標準偏差の加重平均より低くなります。つまり、リターンは下げずに、リスクのみを低減する効果があります。

出典:三井住友銀行HP

 卵を1つのカゴに盛るな 

資産運用には「卵を一つのかごに盛るな(Don’t put all eggs in one basket)」ということわざがあります。性質や値動きの異なる複数の資産に分散して運用することにより、安定的な運用成果が期待できます。

出典:厚生労働省HP

異なる値動きをする複数の資産に投資をする「分散投資」は、お互いの価格の動きが打ち消しあうことによって、安定的な運用成果が期待されます。資産どうしの値動きの連動性を示す指標が「相関係数」です。相関係数は1からマイナス1の範囲で表されます。相関係数がプラスであれば、プラス1に近づくほど資産どうしの連動性が強くなり、資産価格が同じ方向に動きます。一方、相関関係がマイナスならば、逆の方向に動きます。マイナス1は、全く逆の動きをするという意味です。相関係数が低い資産を組み合わせると、価格変動リスクを効率的に減らすことが期待できます。

下の表は、GPIFが2020年4月1日より適用した基本ポートフォリオを策定した際に使った相関係数です。

出典:年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)HP

結論:長期投資を行うなら分散投資すべき

短期間で大きな利益を上げることを目指すのであれば、相応のリスクをとって、「一括・集中投資」を行う方が効率が良いと言えます。一方、長期間で安定的に資産形成を目指すのであれば「長期・分散・積立投資」を行うことが、再現性が高く効率的だと言えると思います。


私自身、新米投資家(2024年1月投資スタート)であり、長期投資を目指してスタートしたばかりです。今後も投資の勉強を続けることにより「長期・分散・積立投資」を継続していきたいと思います。また、その知識を大切な人達にも伝えることで、同じように豊かになっていければ嬉しいです。正しい知識を身に付けて、これから来るであろう、さらなる格差社会に立ち向かえる力を身に付けていきましょう。

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